仕事のできるビジネスマンになる為にやるべき事

たくさんの方々と仕事をさせてもらっています.「この人スゴイ、なんて仕事ができるんだ!」と思える人もいれば、「なんだか残念だぁ」という人もお見かけします。そんな色々な人たちがいる中で、自分なりに仕事ができる人たちの共通点を洗い出してみました。皆さんの今後の仕事人生のお役にたてれば嬉しいです。

業績分析 「で、なんなの?」に答えてあげる

担当している業務上、業績の分析をすることが間々あります。

 

予算に比べてどうなの?とか、前年実績と比べて増えてるの?とか、

通常は予算比と前期比を切り口にして分析されることが多いです。

 

ただ、これって何のためにやってるの?というところを理解せずにやると、ただの数字の差額報告になってしまうんですよね。

 

予算に比べて、売上が10億円上に行きました。Aという商品が売れたからです。以上。

前期比比べて、利益が1億円下がりました。Bという商品が前期たくさん売れたのの反動です。以上。

 

これだと間違いなく「で、何なの?」って突っ込まれちゃいます。

 

業績の分析って何のためにやってるのかというと、最終的には会社の業績を伸ばすためにやっているんですよね。

 

さっきの話で言うと、Aという商品が予算に対して売れている。これが売れ筋の商品となり今後も伸びていくものであれば、リソースを突っ込んで販売を拡大させていく判断ができます。

 

Bという商品が前期比で落ちてしまっているのが、この商品がもう落ち目で今後どんどん縮小傾向にあると読めるのであれば、ここの人員は他にもっと利益の出る商品の販売に回して会社全体として利益が増えるようにしよう、と判断することができます。

 

更にはA商品が予算に対して非常に好調なようであらば修正予算として数字を引き直すことで、余剰資金をいつどれくらい生み出せるのかを修正することができます。そして先行投資的な案件や新商材への投資など、会社としてお金をかけたいところへ、いつどれくらいのレベル感で投資ができるのかも、より精度の高いレベルで意思決定をすることができます。

 

こんなに重要な事なのに、目的を正しく理解していないと、ただ単なる数字の差額の報告に成り下がってしまうんですね。

で、報告している方はなぜかドヤ顔。突っ込まれても、「え?なんで?」とハトが豆鉄砲喰らったような顔をしている・・・。。

 

例えばA商品ですと・・・

予算に比べるとA商品が好調です。売上で10億円、粗利益で3億円超過しています。A商品はセキュリティの商品であり、ここ最近の情報漏えい事件を背景にして売上が伸びています。

お客さんは至急対応しなければならない所が多く、今すぐにでも欲しいと言っているところが殆どで、値段よりも納期を重視しています。

更には海外製品よりも日本製品に需要があり、A商品が伸びている理由の一つとなっています。

この情報漏えい事件は数か月間立て続けにニュースになっており、セキュリティへの意識も高まっていることから、今後1年は好調に推移しそうです。

 

まぁ、ここまで言えば十分でしょう。

セキュリティの商品なんてもう飽和状態であり、そんなに新しい市場もなく、競合との喰い合い位の感覚でしかなかったとしても、この報告を聞けば、今後1年間は営業力の強化、売れ筋商品の確保に動くことができます。

また、予算を修正し、余剰資金の再計算、会社として投資をするべきものへの時期も早めることができます。

 

次にB商品ですと、

前期に比べてB商品が落ちています。売上で3億円、粗利益で1億円です。これは前期の売上が高かったこともありますが、推移でみると月を追うごとに落ちてきています。

B商品はネットワークの商品ですが、今年の始めにリリースされた競合の商品の性能が高く、新規のお客さんが取れないばかりか、既存のお客さんも写っているような状態です。

 

こうなるとテコ入れしないわけにはいかないでしょう。もし値段でも性能でも負けちゃっているようであれば縮小撤退ですよね。間違いなく。しかも一時的な落ち込みでなく月を追うごとに落ちて行ってるって結構深刻ですね。

ここでもこれくらい報告があれば、同メーカーの異なる商品に切り替えるのか、担ぐメーカーを変えるのか、はたまたネットワークビジネスは分が悪いと他の領域へ力をシフトさせるか、程度感はあれ判断の材料とすることができます。

 

集中と選択、この言葉は一度は聞いたことがあると思いますが、その根拠が先程のような分析報告になります。A商品へ注力しB商品は縮小撤退させる、限りあるリソースを有効に活用し、最大限の利益をあげる努力をする。

 

業績分析ってただの数字の差額パズルではなく、会社の利益を最大化させるため、経営の偉い人たちの意思決定の根拠となるもの、そんな重要なものだったんです。