逆らわず従わず
「言われたことはできてるんだけどなぁ、ここまでなんだよなぁ」
部下から上がってきた資料を見るとこんな不満を感じたことはありませんか?
こういうのを作ってほしいというと、その通りに作ることはできるのだけれどそれ以上の価値は何もない。
例えば「売上上位20社の資料を作って」と依頼をしたとします。
本当に取引先名と売上額がポンポンと載っているだけの資料。
いや、まーそうやけど、、ものたりねーーー。
ここで、主要な顧客の情報が知りたいのだな、であれば取引先別の利益額と利益率なんてのもあると、どの顧客との取引が儲かっているのかわかるな。それが伸びているのか落ちているのかもわかるといいな、経年で並べてみるか。大きく変わっているところはその要因まであると一時的な増減なのか、今後伸びていくものなのか見えるかもしれない。
なんてところまでしっかりとらえて、資料として出されたら、唸りますね。
こいつは、出来る!!!って。
まぁここまでできる人であれば心配いらないと思いますが、きっちり時間をかけて調べて提出する前には上司に方向性の確認はしてくださいね。意図が違うと時間の無駄になってしまうので。この辺の話は「巧遅より拙速」でも出てきたと思います。
まずは「こういう意図だと考えるのでこういう情報を付加しようと思いますが」と方向性を確認、「あ、そうそう!それいいね!」という反応であればそのまま掘り下げていけばよい、「まずは直近の数字が欲しいのでそこまではいいよ」という反応であっても「こいつはココまで考えたうえでこの資料を出しているのだな」と上司にも分かってもらえるので「出来る奴」には変わりはない。
ここまでは「従わず」の部分について書かせていただいたが、「逆らわず」については言わずもがな、きっちり上司の意図に沿った範囲で答えを出す、ここは外してはいけない。
さっきの例で売上上位20社と言われているのに、俺は仕入れ先のメーカー別の情報のほうが大事やと思うから、そっちを作ってやろう。なんてのは論外。
上司から受けた命令はきっちりと受け止める。そのうえでプラスαの付加価値を付けて返す。
なんかこれって恋愛に似てないだろうか?会話のキャッチボールを気になる相手と交わすうえでも、相手の話の大筋からは外れないように、でも、会話がもっと盛り上がるように、もしくは話の幅が広がるように工夫して言葉を返す。。
ほら、そう考えると、そんな難しい事でもないかもしれない。
「こいつは出来る!!」と思わせるためには、上司とのやりとりを気になる異性との会話のキャッチボールと思って、筋を外れず、質を高めて・・・(笑)