同じ弁当を1,000円で売る方法
会社の帰りにスーパーにより、弁当コーナーを眺めていた時の事。
最近は安い価格で色々な種類のお弁当を選べて、本当にすごいなぁと感心しながら、何を食べようか物色していたら、ふと隣のコーナーに目が行きました。
そこの弁当は通常の弁当コーナーよりも値段が2,3倍するような価格設定であるにも関わらず、人だかりができていたのです。
はて?弁当にそんなにお金をかけるのってなぜ?
と思いよくよくノボリやら看板みたいのを見てみるとこう書かれていました。
「駅弁特集!!全国の駅弁がここに集結!!」
おー、なんでですかね。
普通の弁当コーナーで1,000円も2,000円もするような弁当なんて絶対に目も向けないし手も付けないはずなのに、駅弁という魔法の言葉がかかっただけで、みんな買っていくんですよね。
おけちな私もついつい物色してしまいました。
(結局チキンカツ弁当にした私はおけち。。)
商品を顧客により良い条件で買ってもらうためには、品質を上げることはもちろん重要なのですが、このような付加価値の付け方もあるんですね。
いくらいいものでも上手に伝えることができなければその価値は買い手に伝わらず、結果的に売れ残ってしまう、そんな現実が見え隠れしたスーパーでのひと時でした。
これ見てて同じようなことができるかなーと色々考えてみました。
何処にでも売っているような鯖の缶詰、これを一皿1,000円で売れないだろうか?
どうでしょう?!
紙皿に鯖の缶詰の中身をベシッと出されただけでは、缶詰以上の価値を感じることは出来ず、むしろ衛生面大丈夫か?とか考えてしまい、缶詰の価格を下回る事もあるかもしれません。
これが、某ホテルのレストランで、美しい食器に、スーツを着たボーイさんに、
「お待たせいたしました、こちらには白ワインの〇〇がお勧めです。」
なんて出された日にゃー、1,000円じゃ安くね?って感じてしまいませんか?
こんな風に考えていくと、物の値付けって、材料費がこれだけかかっていて、人件費がこれだけかかるから、20%の利益を載せてこの値段、というコスト視点の作り方より、伝え方や見せ方を工夫し、これならお客さんはこれくらいの価値を認めてくれそうだ、だからこの値段、とお客さん視点で考えた方が、うまくいく気がします。
先程の駅弁の例では、コスト積み上げのやり方だと、売値は1,000もいかないかもしれません。
でも、そのご当地ならではの食材で、そこでしか味わえないものである、駅弁の特別感をお客さんが価値として認めてくれていると認識することができれば、その価格は1,000円を払っても納得感があるものになるのだと思います。
あなたの身の回りにもあるはずですよー。
例えば毎日握っているそのスマホ、iphoneって他のスマホより高いのはなぜ?
機能?大して変わらなくない?
デザイン?そんなに変わらなくない?
さて、買い手は何に価値を求めているのでしょうか。