その判断って本当に合理的?
車で外出中、車の行列がズラーッとできているガソリンスタンドを見かけました。
値段を見ると確かに他のガソリンスタンドより1,2円安いようです。
皆さん安いところを目指して、並んでも構わないからこのガソリンスタンドで給油をしたい様子。
そりゃ1円でも安いほうが得ですからねー。
スーパーをはしごしているおばさま。
「あっちの〇〇ショップのほうが、牛乳が3円安かった!!ガッカリ。。」
「レタス、私が買った店の方が10円も安かった、イエス!」
うんうん、はしごしてでも安い商品をゲットしたいですよねー。
少しでも安いものを買おうとする判断、一見合理的であるように見えますが本当にそうでしょうか?
車に乗るのは週末だけ、給油は月に1回するかしないか。1回の給油で大体2,000円~3,000円。
こんな人は1円安いガソリンを入れると、大体ガソリンの値段って1リットルあたり100円~150円の間なので、節約できるのって20~30円程度なんですよね。
え、あんなに並んだのに、それだけ?並んでいる間エンジンかけっぱなしやからその分でチャラかもしかしたら損してるかも。。
スーパーの買い物も、まぁ似たようなもんで、全体に占める割合って微々たるもの。そのためにはしごをする時間やチャリを走らせる労力のほうがもったいないかも。。
こういう人間動きって「損失回避」の本能から来ているようです。
人間は得られる利益より失う損失の方を大きくとらえてしまうようで、1円でも出費を少なく⇒1円でも損失を抑えたい。という考えになってしまうのです。
同様の理由で、「今だけのタイムセール!」や「在庫10品のみの限定商品」なんてのも、「今、買わなきゃ損かも・・・。。」と消費者に思わせる巧みな売り方なのです。
「お客さんだけにお話しします・・・。今決めて頂くと、この値段でお譲りしますが。次回は値上がりしますし、次のお客さんに買われてしまうかもしれません。」
よくある殺し文句ですよね。
こういわれると「あー、今買わないと値段が上がる⇒損失が増える。今決めないと他の人にいい条件で買われてしまう⇒次買うときはもっと高い。損失が増える。」という頭が働くんでしょうね。
会社で仕事をしている中でも同じようなシチュエーションってあると思うんですよね。
部下に商品の発注を依頼したのに、なかなか調達してこない。
なにしてんねん、コイツ。と思ったら、1円でも安いものを徹底的に調査していた。。
いやいやいやいや、仕事はそれだけじゃないんだよ。あなたの人件費のほうが高いわ、って。
取引先と交渉する際も、
「ちょっと高めですけど、今だと1個買うともう1個ついてきますよ」
とか言われたりすると、
「えー、まじー、即買いやん。買わな損、損!」
って思ってしまいそうですけど、それって本当に2つも必要ですか?
1つなら普通の値段で買えません?
まぁね、ちょうどPCが2台欲しかったんだよね♪とかならラッキーですけどね。
そんな時は、もうこれ鉄則ですが、即決は絶対にしない。
冷静になるために時間を空けてから考える。
あと効果的なのは人の意見を求める、これって答えまで相談した人が出してくれなくても、話しているうちに自分の考えが整理されるので、意外と効果的です。