行動経済学 人はどうやって意思決定しているか
以前読んだ本に、ダニエル・カーネマンの「ファスト&スロー あなたの意志はどのように決まるか?」という面白い本があったので紹介します。
人間の経済的な行動って合理的に判断していると思っていましたが、感情によるところも大きな影響を受けているとう話です。
「え?高いのと安いのあったら、キッチリ中身確認して同じやったら安いのかうし、相対的に価値があれば高いのにするでしょ?合理的判断じゃね?」
うん、確かに、でも次の例題見てください。
Q1 あなたはどちらを選びますか?
A 確実に240ドルもらえる・・・84%
B 25%の確率で1000ドル貰えるが、75%の確率で何も貰えない・・・16%
Q2 次に、あなたはどちらを選びますか?
A 確実に750ドル失う・・・13%
B 75%の確率で1000ドルを失い、25%の確率で何も失わない・・・87%
Q1では被験者の大半がA(リスク回避)を選び、より多く貰える可能性のあるギャンブルより、確実な方を選びました。
Q2では逆に多くの被験者がB(リスク追求型)になり、確実な損失よりも損しない可能性がある方、ギャンブルを選びました。
利益を獲得できる選択の場合はリスクを回避しようという働き、損失を含む選択の場合はリスク追求型になっています。
それは、私たちは利益を得る事よりも損失を重く見る傾向があります。(損失回避性)
プロスペクト理論によれば、消費者の損失についての反応は利得よりも厳しいということです。
身近な例で言うと、
「1,000円拾った、俺ラッキー!」
よりも
「1,000円落とした、、、俺、、超不幸、、、」
と失った時の方がダメージが大きいんですよね、同じ額なのに。
完璧に合理的なのであれば同じはずでしょ?
あと面白かったのが
・ラーメン600円
・ラーメンチャーハンセット1000円
だったら特に注文に隔たりはなかったのに、
・ラーメン600円
・チャーハン600円
・ラーメンチャーハンセット1000円(期間限定)
とすると、もっとも金額の高いラーメンチャーハンセットの注文数が増えるんですよね。なんかすごくわかる気がする。。
同様に、
・北海道3泊4日30000円
・沖縄3泊4日30000円
これが、
・北海道3泊4日30000円
・北海道2泊3日28000円
・沖縄3泊4日30000円
となると、圧倒的に北海道3泊4日に魅力を感じちゃうとか。
人間の脳って合理的に判断しているだけじゃなくて「あーなんか得な感じがする!!」とか「比べると安いやん、これ!!」とか結構誤った直感で判断してしまっていることが少なくないのです。