行動経済学 人間の思考の仕組み
後からじっくり考えてみると明らかなのに、その時にパッと誤った回答を選択してしまったことってありませんか?
人間の思考には「直感型」と「熟慮型」と二つがあるようで、「直感型」は赤信号だったら止まるとか、1+1=2とか、特に考え込まなくてもパッと答えの出せるようなものです。
「熟慮型」はしっかりと考えなければ回答に辿り着けないようなもので、旅行に行くのに地図を読み込んで時刻表を確認する場合とか、128×25=?とか。こういったケースだとパッと答えを出すことができず、旅行だとこの道を右に曲がって二つ目の信号でバスの乗り場について、ここまで30分かかるから、バスは1時間に一本しかないから乗り遅れないように・・・と、ちゃんと考えをめぐらさないといけません。計算の方も即答は(普通の人は)できず、計算機が無ければ紙に書いて解かないとなかなかできないでしょう。
で、こういう場合に感じることが「あ、面倒くさい」という感情です。脳も結構怠け者のようで、出来る限り「直感型」で片付けたいと考えているようです。そのため、特に頭が付かれている時なんかは「あー、面倒くさい。もういいや」ってことになってしまうんです。
いやいや、僕はそんなことないですよ、キッチリ考えてから回答を出しますよ、って今思いました?
結構脳って面倒くさがり屋のようで、自分ではそう思っていも、勘違いで直感型で片付けてしまうことがあります。
これは有名な問題なのですが、バットとボールという話があるので、即答してみてください。
バットとボール合わせて2つ合わせて1,100円です。バットはボールより1,000円高いです。さてボールの値段はいくらでしょう?
ボールの値段は100円!!
ではないんですよね。
ボールが100円だとそれより1,000円高いバットは1,100円となり、2つ合わせると1,200円になってしまいます。
正しくはボールは50円でバットが1,050円、合計で1,100円となります。
これもじっくり考えると「お、そうか」と正しく判断することができるのですが、脳がサボることによって間違った判断をしてしまう例となります。
そして世の中には脳がこうした面倒くさがり屋であることを利用する商売も少なからずあろうかと思います。
バットやボールの値段位であれば、1回限りの話であれば、まぁ誤った判断をしても大勢に影響はありませんが、あなたの携帯代、なんとなーく毎月払っちゃってません?ちょっと高い気もするけど検討するのも面倒くさいし、そんなにバカ高いわけでもないしこのままでいっかーって。そこのあなたは生命保険、なんとなーく毎月払ってません?解約するのも手間だしなー、何か入っておきたいけど調べなおすのも大変やしなー、とりあえずこのままで。。
まんまと嵌っていますね。累計すると比較的金額、「まー、これでいっかー!」と決めてしまわずに、キッチリ「熟慮型」にも登場してもらって、怠け者の脳を引っ張り出してあげましょう!