社員が転職を考える3つの条件
皆さんの中には、部下を持っている方も多く、恐らくは何度か部下の退職する現場に立ち会っていると思います。
退職する要因としてご家庭の事情などであれば致し方ないと思うのですが、多くの場合は転職で他の会社で働くので、今の会社を辞めるパターンだと思います。
マネージャーとしては、今まで安定的に機能していたリソースを失うことになるのでそれは痛手であり、新たな人材を補てんしなければならず、そこにもリソースを掛けなければならないので、まともな人材に抜けられるのは正に2重の(もっと?)痛手であると言えます。
辞める原因も人それぞれであると思いますが、今回は社員が転職を考えるクリティカルな原因についてお話ししたいと思います。
転職を考える主な要因は3つあるとされていて、①お金 ②仕事内容 ③働く仲間 です。
このうち1つが書けると「転職したいなー。。」と考えるようになり、2つ以上かけると決定打となり「転職しよう!」という流れになります。
1つめのお金については、そりゃそうだなという感じはしますが、より多くの給料をもらいたい!という動機の場合と、このままだと生活がままならなくなるから、今よりもたくさん給料の貰える会社に行かなければならない。。というばあいは状況が違います。前者の場合ですとこれ1つだと決定打になりませんが、後者の場合ですと他の2つは満足な状態でも転職されてしまう可能性が高いです。
2つめの仕事内容、マネージャーからすると、ここは調整のしようがあるので、まともな希望であれば聞いてあげて、是非部下のキャリアアップに貢献してあげたいところですが、どう考えてもただのワガママやろ。。という場合や、部署を大きくまたがる異動を伴わないとできないような仕事内容であると、まずは与えられた仕事を懸命にこなすことが部下自身のキャリアアップにつながるのだと納得感のある説明をしてあげる必要がありますよね。
3つ目の働く仲間について、これもあの人とこの人の馬が合わない、レベルの話であれば、業務で直接関わる機会を減らしてあげたり、考慮できる範囲であると思います。中にはどうしようもなくまともでなくて働く仲間が気に入らないなんて人もいると思いますが、そういう人には辞めて頂いても大して痛手はないと思われます。
マネージャーとして、金、仕事、人の3つを要因とされた場合、お金に関してはどうにかできる話ではないと思いますが、仕事内容と、仕事仲間については、マネージできる範囲であるとおもいます。そこを上手に管理することによって貴重なリソースを社外流出させることなく会社としての損害を防ぐことができます。
そこはコミュニケーション、会話が重要で、仕事内容であれば日頃からどんな仕事がしたい?何に興味がある?将来どうなりたい?なんて話をしてニーズを掴めていれば仕事内容が原因で辞めるなんてことはないでしょうし、仕事仲間についても、誰々とうまいこと行かないなんて情報が掴めていれば、自分の裁量内で配置転換もできますし、これも貴重な人材流出を防ぐことができます。
繰り返しになりますが、金は力及ばないところはあると思いますが、3つの要因のうちの残りの2つ、仕事内容と働く仲間についてフォローをしてあげることで、マネージャーの力で貴重な人材が失われることを防ぐことができます。